思いをならべて<木版画>
校種 教科 学年 時間数 教科書
小学校
図工
4年
12時間
開隆堂



ワークシート 教師用手引き その他の関連資料
授業の概要
○四つ切りの版木を二分割した片方の面に、自分が版に表したいものを彫刻刀で彫り、インクの色を選んで刷る。その刷った絵から想像を広げ、版木のもう一つの面に表したいことを彫って刷る。
○彫刻刀で刷ることや、インクのつけ方をいろいろに試して刷ること、二つの版をどのように並べたり、重ねたりして刷ること等、児童自身が考え、工夫して表現することを大事にする。
教科の目標
○版木を彫刻刀で彫ったり、インクをつけて刷ったりして表現する楽しさを味わいながら表す。
○彫り、刷りの色や版の位置などを考えて、想像力を膨らませ思いついたことを表す。
○彫りや刷りなど、いろいろ試しながら造形感覚や技能を高める。
○自他の彫りや刷り、版の構成などを味わい、よさや表現に生かす。(情報活用における鑑賞力を培う)
情報教育の目標
新・情報教育目標リスト(2011)対応
C11a2-010:他の人の発信した情報の良いところを見つける
A21-2-040:印刷物・放送・ビデオなどのメディアから情報を集める
A21-3-020:情報機器を利用して、画像や動画を記録する
A21-2-070:必要な情報を、Webページから見つけることができる
学習の流れ
大きな版木を二つに分けて、彫って刷って二つの思いをドッキングさせ、最後にスタンプ遊びも取り入れて面白い版画づくりをする。
 
版画の様々な手法を探る。 下絵つくりをする。
 
下絵を版木に転写する。 彫刻刀で作品を彫り進める。
 
刷って作品を仕上げる。 作品を鑑賞し合う。
step1

○参考作品(版画カレンダーや年賀状及び美術館HP等)で木版画の彫りや刷りの効果を知り、作品完成までの学習の流れを理解する。
○版木の裏面を使用し、実際に彫刻刀を使って、彫りの感触と効果をつかみ、カーボン紙とばれんで彫り跡を紙に転写する。
  ・参考作品を幾つかと作品完成までの流れを前もって、教師が提示し、鑑賞できるようにしておく。児童自ら木版画について調べる活動も取り入れる。
step2

○デジカメや写真を使い下絵作成のための取材活動をしながら総合学習の時間や普段の生活の中で体験したり物語を読んで感動したりした場面を構想し、濃いめの鉛筆で2枚の下絵を描く。   ・薄紙に描いた2枚の下絵をOHPの上で重なり具合を試してみる(描いた2枚の「思い」をドッキング)。
step3

○下絵を石鹸水でぬらし、版木にそれぞれの下絵をあてばれんで強く擦り下絵を反転させて写す。
○黒のマジックで下絵をなぞり、薄墨を全面に塗る。
  ・彫った跡が分かるようにするために墨汁を塗る。
step4

○効果を確かめながら版木に絵を描くように彫刻刀で彫る。  

・作品を彫り進めながら途中で彫りの様子を紙に写して試してみるときは、カーボン紙を版木と紙の間に挟み、ばれんで擦って写し取って見ると良い。
・彫刻刀を扱い慣れていない児童には、怪我をしないように彫り進める彫刻刀の前には、手を絶対に置かないように指導する。
 

step5

○自分の作品の思いを色や2枚の版木の重なりで表現しながら版画用紙に刷り上げていく。  

・一度に、数人が同時に刷れるように刷り場のスペースを設定する。また、インクの色は白も含めて6色以上用意し、水性インクを使う。(版木に付着したインクを洗い流せるため様々な色でやり直しができる利点がある。)
・ローラーばかりでなくスポンジや刷毛等、様々な物で刷りやスタンプの効果を試すことができるように準備をしておく。
・重なりを考えてずらして写したり、画面の余白にスタンプしたりしながら、児童一人一人の「思い」が表出できるように用紙を十分に用意する。また、自分の並べたり、重なったりした版画に必要なスタンピングできるような物を、前もって予告し、児童自らが用意できるようにしておく。
【実践のポイント】・早く仕上がった児童のために、試し彫りをしていない版木の裏で自分の誕生日のカレンダーを作ったり、特大はがきの宛名面を作ったりできることも伝えておく。
 

step6

○一同に展示し、互いのよさを認め合う。   発展事項 地域の集会場や施設で多色刷り重ね版画の作品展を行う。(または、ホームページ上で、今週の版画作品コーナーを設け、公開する。
○2枚の作品を重ねることをOHPに写しながら、下絵の重なりの面白さを確かめる。
○思わず感動や驚きの声をあげてしまうような場面を思い起こさせて下絵にする。
○刷りの時は、6色以上の水性インクを用意し、ローラーばかりでなく、スポンジや刷毛等、様々な物で刷りの効果を試すようにする。
○重なりを考えながら、版をずらして写したり、画面の余白に版の効果が表れるものを貼って写したりしながら、一人一人の思いが表出できるように、用紙を十分に用意し、自分の重なり版画に必要なスタンピングできるようなものを児童自ら用意させることも大切である。
○自分たちの作品や身近にある作品等から情報を集め、木版のよさや美しさなどに関心をもたせるようにし、その情報を活用しながら作品完成まで見通しをもって木版画制作に取り組ませる。
○最後に仕上がった自分の作品について説明できるようにする。