No. 66: 思い出をサウンドポートレートに表そう

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
総合的な学習の時間
◆ 学年 ◆
5,6年
◆ 時間数 ◆
4時間
◆ 教科書 ◆
なし

授業の概要
 自分たちの身の回りにあるお気に入りの事物や景色をデジタルカメラなどで撮影した画像に、その画像のイメージに合うオリジナルの音や音声を添付した作品を作って発表することによって、画像だけでは十分に伝わらない自分の思いをより明確に伝えていく活動である。画像を撮り、それに音を貼り付け発信するという初歩のマルチメディア的な作業をすることによって、情報機器を使った表現力を高めていくことができる内容である。

教科の目標
画像のイメージにふさわしい音や音楽を工夫することによって、自分の思いをより明確に 伝えていくことができる。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-3-040: 目的や視点を明確にして、情報を集めることができる〔行動〕
 ◆A22-3-010: 録音したディジタルデータを、必要な部分だけ編集(切り取り、貼り付け)する〔技能〕
 ◆A42-3-010: コンピュータなどを使って、プレゼンテーションの資料を作る〔技能〕
 ◆C31c3-020: 著作物には、著作権があることを知り、尊重する〔認識〕

学習の流れ

写真1【音楽を創作している様子】

STEP1
○音や音楽を付けてみんなに伝えたい画像を用意して、その音や音楽を言葉でイメージする。
ワークシート1【写真に合う音や音楽をイメージしてみよう】

【留意点】
・活動の数日前に、お気に入りの画像に音や音楽をつける活動をすることを告げておき、そう した画像を用意させておく。スチル写真を使う場合は、スキャナやデジタルカメラでデジタルデータ化をしておくと作業がしやすい。
・新たに撮影に行く場合はその時間を確保する必要がある。
・イメージした理由などはあまり深く考えないで、直感的に感じたことを選択肢などを使って書かせていくようにする。

STEP2
○イメージした音や音楽を作成する。
○できた音や音楽を画像に貼り付ける。
写真1【音楽を創作している様子】
ワークシート2【自分の思いを表す音や音楽を創ろう】

【留意点】
・作成する音や音声は効果音的なものでもよいし、BGM的なものでもよい。また、冗長さを回避するということから30秒くらいまでの長さにとどめておくのが適当である。
・著作権にかかるので、既成の曲は使わないことも話しておく。
・音や音楽の作成、画像と音声ファイルの貼り付けに関してはいろいろな方法があるので、子供の好みや能力、ソフトの整備状況に応じて選べるようにする。

STEP3
○友達の作品を見て感想や気付いたことを書き、相互評価をする。
○学習のふり返りをする。
ワークシート3−1【友達の作品を鑑賞して心に残ったことを書こう】
ワークシート3−2【自分の活動をふり返ってみよう】

【留意点】
・作品の鑑賞はプロジェクタなどで一斉に見る方法とパソコンを使って自由に見ていく方法 がある。実態と環境に合わせて選択する。

まとめ
○画像のイメージに合う音や音楽を創ることができる。
○画像と音楽を同時に表現していくことで、情報機器の利便性を体感させる。
○著作権を尊重する態度を育てる。

実践のポイント
○前提とする学習経験
・デジタルカメラで事物や風景を撮影したり、写真をスキャナを使ってコンピュータに取り込んだことがある。
・音楽作りのソフトを使ったことがある。
・ホームページ作成ソフトやマルチメディアソフトなどを使って画像に音声ファイルを貼り 付けたことがある。
○既存の曲を利用したいという意見が出たときに、音楽の著作権について考える時間を持つ展開も考えられる。
○校内LAN上などで公開することにより、他学年や他のクラスからも感想を聞くことができ、 自信をつけたり、また取り組みたいという意欲につながる。
○ふしづくりなどの音楽科の学習と同時進行することで、創り上げる音楽の質を高められる。