No. 70: オピニオン100!PART1〜あなたの好きな○○は?〜

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
総合的な学習の時間
◆ 学年 ◆
4,5年
◆ 時間数 ◆
3時間
◆ 教科書 ◆
なし

授業の概要
あるテーマに対して、100人にインタビュー調査を行う。例えば、好きな食事やテレビ番組、行ってみたい国など、即答できるようなものをテーマとしてあげて調査し、その結果を円グラフや帯グラフに集計する。たくさんの人に聞く中で、インタビューの仕方などの取材方法を身につけ、集めたデータを提示しながら、自分の意見を整理して話すことができる内容である。

教科の目標
・インタビュー調査で集めた情報を分かりやすく表現することができる。
・たくさんの人に意見を求めることで、自分の考えと違う意見があることに気づき、視野を広げることができる。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-3-060: 目的を明確にしてインタビューする〔行動〕
 ◆A21-3-100: 調べたい事柄をアンケート形式で質問紙にまとめる〔思考〕
 ◆A51b2-080: 分類・整理した情報で分かったことを基にして、自分の考えを深める〔思考〕
 ◆A51c3-020: 自分の考えが効果的に伝わるよう、図表やグラフを用いる〔行動〕
 ◆C31b3-020: 個人情報の取り扱いに関する基本的な考え方を知る〔認識〕

学習の流れ

写真1【スーパーでインタビューしながら書き込む子ども】

STEP1
○ たくさんの人に聞いてみたいことを出し合い、ワークシートに書く。(0.5時間)
・ 自分たちの身近な人や地域の人など、たくさんの人に聞いてみたいことを出し合う。
(例)
給食で1番好きなメニューは?
最近よく見る好きなテレビ番組は?
あなたの好きなブランド米は?
初めての海外旅行、行ってみたい国は?
写真1【スーパーでインタビューしながら書き込む子ども】
オピニオンワーク1、教師用1
・ インタビューする時間の確保と交通安全指導
・ 一般の方々にインタビューをすることもあるので、あいさつや話し方など十分に指導しておく必要がある。自分の名前をしっかりと名乗ることやなぜこのようなことをしているか等の説明もしっかりするよう助言するとよい。
・ ショッピングセンターや駅前などで調査を行う場合には、お客様に迷惑にならないように指導するとともに、事前に子供たちの活動について理解を得るようお願いをしておくとよい。

STEP2
○ だれにどんな方法で調査するのかを決め、計画を立てる。(0.5時間)
・ 聞きたいことが相手に分かりやすいように、インタビューする内容を決め、ワークシートに書く。
・ その場で読んですぐに答えてもらえるようなアンケート項目を考え、ワークシートに書く。
・ だれが、どこで調査するかなど、時間や場所を決め計画表に書く。
・ 聞く人に分かりやすく、失礼のないような話し方を練習する。
・ 質問内容を画用紙に書くなど、答えてもらいやすい工夫をする。

STEP3
○ インタビュー調査に出かける。(1時間)
・ 人のたくさん集まる場所や街頭でインタビュー調査をする。

STEP4
○ 集めた情報を集計し、グラフに表す。(0.5時間)
・ 集めた情報を項目ごとにワークシートに記入し、集計する。
・ 円グラフや帯グラフに表す。
オピニオンワーク1.2、教師用1.2
ワークシートにあるグラフは大きな紙に印刷してコメントを別にしてもよい
・100という数字をそのまま%で表示することができることに気づかせる。

STEP5
○ グラフ化したものを提示しながら、自分の意見を発表する。(0.5時間)
・ グラフを提示装置で大きくうつしながら話す。
・ 集計した結果と意見を区別して話す。
・ 聞き手として、集計した結果をよく見て発表者の意見を聞き、質問・感想を述べる。
・発表の場と時間の設定は、クラスの人数やグループの数等によってもかなり違ってくるので、グループセッションのような形をとったり、朝の会などを利用して順番に発表していく形をとったりしてもよい

まとめ
・インタビュー調査で集めた情報をグラフ等で分かりやすく表現することができる。
・100人に聞くことによって、集めたデータを%で簡単に表示するができ、グラフにまとめやすい。
・たくさんの人に意見を求めることで、インタビューの仕方を身につけると同時に、自分の考えとは違う意見があることに気づき、視野を広げることができる。
・集めた情報を集計し、その傾向を見つけることができる。
・集計した結果と自分の意見を区別して話すことができる。

実践のポイント
・ この題材は、たくさんの人からインタビューして意見を集めることを目的にしており、次のようなものも考えられる。
 (例)「○○と □□、あなたはどっち?」(ディベート的なもの)
    「小学生100人に聞きました!○○といえば?」(連想するもの)
教科の学習や総合的な学習の時間で調査を目的とする場合にも、それぞれのテーマにあわせたタイトルに変更して使うとよい。
・ 表現の仕方にもう少し時間をとって、クイズ形式にして楽しく発表するなどの工夫をさせてみてもおもしろい。
・ オピニオン100!PART2〜和食党・洋食党,あなたはどっち?〜と組み合わせて使うこともできる。PART1での経験を生かして、分析の仕方や表現の工夫へと活動を発展させることができる