川へ行こう
概要
ねらい
Step1:川探検をしよう
Step2:川を調べよう
Step3:川マップを作ろう
Step4:川の未来を考えよう
実践にあたっての留意点
教師用ガイドブック
子ども用ワークシート
学習進行表
構想グラフ/活動イメージ
情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A41-3-090:コミュニケーションツールを使って、他の人と意見や情報のやりとりをする〔行動〕
 ◆A41-2-000:自分の考えを相手に分かるように表現する〔〕
 ◆A51a3-030:見通しを持って、調べる計画を立て、手順を整理する〔行動〕
 ◆A51b2-030:調べようとする題材に関連する資料を集める〔行動〕
 ◆A51c3-030:発表する意図に合う適切な写真やイラストを選び、プレゼンデーションする〔行動〕
 ◆C22-3-050:受け手の気持ちや状況を考えて、情報を発信する〔認識〕
 ◆C12-2-010:表現の異なるメディアを見比べ、その効果の違いを実感する〔体験〕
 ◆A51c3-040:事実と自分の考えを、区別して発表する〔行動〕


地域を流れる川は、昔から人々の生活に密接に関係してきた。現在の川は、昔の川に比べて水が汚れてきたといわれる。また、治水工事などによって直線的な川になり生き物が住みにくくなっているともいわれる。自分たちの身の回りにある川はどうだろうか。地域に密接に関係のある川について環境に視点を当てながら、調べる活動を通 して、動植物に関心を持ったり、地形や地質、水質や建造物などを発見していくであろう。身の回りの川の様子を知った児童は、学習が進むにつれて、自分たちの地域より上流や下流の地域ではどうなっているのだろうかと新たな課題や疑問を持つのではないだろうか。  その課題や疑問をを解決するためには、テレビ会議やネットワークを活用した交流学習が有効な手段となっていくと考えられ、そのための情報の収集・選択・発信力やコミュニケーション能力を育成することがねらえる。
川の探検(調査)活動を通 して、環境について広く考えるとともに自分たちの地域が抱える環境問題に気づき、よりよくしていこうとする。
自分の課題に合った情報を適切な方法で集め、選択し、それらを関連づけて自分の考えを持ち、相手に分かりやすい方法で伝える。

学校の近くの川を探検する。(2時間)

見つけたものや気が付いたことを記録する。
(ワークシート、デジタルカメラ、ビデオ、スケッチブック等)


学校の近くの川を事前に下見をし、危険性を把握しておくこと

トイレのイメージを持ちやすいように、あらかじめ学校のトイレの写真を準備しておく。

クラスのみんなで紹介しあう。 (1時間)

見つけたものをみんなで出し合う。


見つけたものの仲間分けをみんなで見つけたものの紹介をしあうときに板書等で分けていくようにすると、これからの学習の視点がはっきりして学習が進めやすい。
紹介しあう中で画像やスケッチがすぐに大きく表示できるようにOHCやモニター等は用意しておくとよい。

自分の課題を決め、調査活動の計画を立てる。(1時間)

記録したものや友だちが紹介したものをもとに考える。
何を、どこで、調べるのかを具体的に書く。


調査方法等についてわからない児童については適切なアドバイスを与える。

計画に基づいて調査活動をする。 (5時間)

もう一度川へ行き、課題に沿って調査活動をする。
地域の人に聞き取り調査をする。
「みっけ」等を活用し情報収集する。


調査地の川の水量 等を確認しておき、安全を確認しておく。
実際に魚を捕る場合、地域の水利権にふれないかどうか事前に確認し、許可をもらっておく。 聞き取り調査に協力してもらえる人には事前に依頼しておく

川の調査活動では複数の場所で同じ調査をすることがデータの信頼性があがることを指導しておくとよい。

調査結果 をまとめる。 (2時間)

集めた情報の中から、みんなに伝えたいものを選ぶ。
自分の考えを加えながらまとめる。
何で伝えればうまく伝わるかを考えてまとめる。(遠隔共同学習支援ツール(I-Note)等の活用)


必要なデジタル映像等は教師側で最低必要な処理(保存、加工、印刷等)をしておいてやるとまとめやすい

自分の最初にたてた課題にそってまとめているかを意識させることがよい。

自分の課題に沿って調べたことをクラスのみんなに紹介する。(1時間)

画像データ等を活用しながら、自分の考えをみんなに紹介する。
遠隔共同学習支援ツール(I-Note)を使って自分の調べたことをまとめる。


発表のしやすい環境(発表側、聞き手側)しておく


声の大きさ、提示資料の見やすさなど、聞き手にわかりやす区なっているかどうかを評価して、よりより表現力や伝達力に価値付けをしていくとよい。

みんなが調べたことを1つの地図(流域図)にまとめる。 (2時間)

大きな校区地図を用意し、調査結果 を書き込む。
遠隔共同学習支援ツール(I-Note)を使ってみんなの調査結果 や意見をまとめる。


拡大した校区地図を用意しておく

色分け等を上手に用いることによって見やすくなることを理解させていくとよい。

流域の学校と調査結果 を交流する(3時間)

他校に伝えたい内容を整理する。
どうすれば相手にうまく伝わるかを考え、伝達内容と伝達方法を決める。
他校の調査結果 を記録し、自分たちとの共通点や相違点を見つける。


交流相手校との交流の趣旨や日程は事前に打ち合わせをしておく。

自分たちの伝えたいことや相手が伝えようとしていることを理解していくことを指導しながら、比較検討し意見や質問をすることによってさらに交流が深まることを指導していくとよい。

自分たちが作った川マップや流域の学校との交流から、川の環境について考える。 (2時間)

交流で分かった共通 点や相違点をまとめる。
川についての問題点を整理する。
どんな川にしたいか、そのためには自分たちに何ができるのかを考える。


自分の生活にかえるような課題につながるようなまとめ方をするとよい。

この単元では、川に関する問題(環境・健康)を子供たちが、どれだけ自分から見つけられるかが重要になってきます。従って、教師側は課題が広がりすぎないように注意し子供たちの視点を大切にしましょう。

Step1 及びStep2では、川での活動が中心になります。水はもちろんのこと地域に応じて生物や植物にも注意させ事故のないように留意してください。

Step2でインタビューをする場合は、インタビュー時のマナーなど子供たちへの事前指導に十分配慮するようにしてください。

Step4でテレビ会議を計画する場合は、交流する学校と事前に十分打ち合わせをしておきましょう。