飛び出せ!コンビニ探検隊

概要
ねらい
情報教育としての目標
Step1:コンビニの不思議をたくさんみつけて紹介しよう
Step2:コンビニの不思議をもっと探検しよう
Step3:コンビニ探検記をわかりやすくまとめよう
実践にあたっての留意点

教師用ガイドブック
子ども用ワークシート
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教師用ワークシートガイド
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学習進行表
構想グラフ/活動イメージ
情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A51a3-030:見通しを持って、調べる計画を立て、手順を整理する〔行動〕
 ◆C22-3-050:受け手の気持ちや状況を考えて、情報を発信する〔認識〕
 ◆A41-3-110:考えたことや自分の意図が相手に伝わりやすいよう話を組立てる〔思考〕
 ◆A42-3-010:コンピュータなどを使って、プレゼンテーションの資料を作る〔技能〕
 ◆A51a3-020:課題に対して仮説を立てる〔行動〕
 ◆A41-3-100:わかりやすく伝えるメディアを選んで、自分の考えを表現する〔行動〕
 ◆A51c3-030:発表する意図に合う適切な写真やイラストを選び、プレゼンデーションする〔行動〕
 ◆A21-3-040:目的や視点を明確にして、情報を集めることができる〔行動〕
 ◆C22-4-100:発信された情報が与える影響を理解した上で、責任ある行動をする〔態度〕
 ◆A51c3-040:事実と自分の考えを、区別して発表する〔行動〕


コンビニエンスストア(以下「コンビニ」と記す)は、都市部を中心に多店舗展開しており、子供にとっても利用する機会の多い小売業である。他の小売業とは違い、コピーサービスやチケット販売など、個人消費のニーズに合わせてサービスをできる限り提供するよう努めている。一方で、省エネ、リサイクルへの取り組み、低公害トラックの導入など環境への配慮を行ったり、バリアフリーの店舗を設けるなど、今日的な問題に対しても積極的な取り組みを見せている。また、新製品を積極的に導入したり、売れ筋商品をつかみながら短いサイクルで商品を入れ替えるなど、商品の仕入れ、発注は徹底した情報管理のもとで行われている。きわめて今日的な存在であるコンビニのさまざまな工夫について調べる活動を通 して、自分たちのくらしを見つめ直すことができると考えた。  コンビニは今後ますますその業態を変化させていくと予想され、21世紀に生きる子供たちにとって、密接に結びついた存在になることであろう。コンビニが、これら今日的な問題を多く内包していることと、個人の調べ活動が入っていることから、高学年向きの課題である。

身近にあるコンビニエンスストアをさまざまな視点から見つめることで、コンビニには情報化、環境問題への取り組みなど、今日的な問題に対するさまざまな工夫が見られる ことに気づく。

コンビニエンスストアを探検して見つけた不思議を、画像や文章でまとめることができる。
自分なりの視点でテーマを選択し、最適だと思う情報活用手段を活用して調べることができる。
模造紙、Webページなどから情報手段を選択し、調べたことを相手を意識しながらまとめて発信することができる。

コンビニマップに、コンビニの不思議をかきこむ。
(2時間

コンビニの設備、機器類の配置や品ぞろえの工夫など、コンビニの不思議をできるだけたくさん見つけて、見取り図に書く。
発見したことを具体的に伝えられるように、ワークシートやデジタルカメラを使って記録する。


学校近くのコンビニエンスストアに、あらかじめ見学の依頼をしておく。


見学にあたっては、事前に見学先に連絡を取る。子供が自分の目で自由に「不思議」を発見するという趣旨を伝え、説明などはできる限り行わないようお願いしておくとよい。
情報化への取り組みなど、見るだけでは発見できない内容については、積極的に話してもらえるよう、頼んでおくとよい。

コンビニの不思議をいろいろな視点で仲間分けする。(1時間)

コンビニの工夫に目が向くように、不思議だと思ったことを仲間分けしながらワークシートにまとめる。
自分のみつけた不思議がわかりやすく伝わるように、画像やコンビニマップを使って友達に発表する。


自分の見つけた不思議を振り返られるように、デジタルカメラで撮影した画像を印刷しておくとよい。
自分の見つけた不思議を仲間わけする際に、どの仲間わけに入れればよいか迷う子供がいる。どんな点を不思議と感じたか詳しく話を聞き出すことによって、それがワークシートのどこに位 置付くかを自分で判断できるよう支援するとよい。教師が、「どの仲間に入るか」を判断してはいけない。

コンビニの不思議について、もっとくわしく調べる計画を立てる。(1時間)

探検記にまとめて公開することを想定しながら、計画を練る。


探検記を読むのは誰かを想定して考えるようにはたらきかけるとよい。

計画にしたがって、各自で方法を選びながら、調べ活動を行う。(4時間)

見学では見つけることができなかったコンビニの工夫をインターネットの検索システムを使って調べる。
コンビニの店の人や、コンビニを利用している人などいろいろな立場の人にインタビューし、不思議を解決する。
コンビニチェーンのホームページで調べたり、電子メールや郵便で質問したりして、不思議を解決する。


予想される子供の学習活動を7つの視点で取り上げてある。これらの活動は、思いに合わせて子供が自分で選択できるように配慮するとよい。7つの活動をすべて選択する必要はない。

 


子供が調べ活動に行くと予想されるコンビニエンスストアに連絡を取り、学習の趣旨や子供たちに話して聞かせてほしいことを話し合っておくとよい。

品物の並べ方の工夫
品ぞろえの工夫
コンビニにある便利な設備や機器
お客さんの健康や福祉への気配り
店の周りの住人に対する気配り
コンビニの取り組む省エネ・リサイクル
情報ステーションとしてのコンビニ

調べてわかったことやコンビニの取り組みに対する自分の考えが、コンビニ店の人に伝わるように工夫してまとめる。(2時間)

調べたこと、わかったこと、考えたことを、文や画像を使ってわかりやすくまとめる。
子供たちが学習の成果 としてまとめた「コンビニ探検記」が誰に対する情報発信であるかを十分意識させたい。


児童がデジタルコンテンツ(ホームページなど)を作成する場合は、ホームページの作成マニュアルや雛型の準備など十分な支援が必要である。
探検記の作成前にもう一度読み手が誰かを意識するよう、はたらきかけるとよい。
探検記の表現方法は、ホームページ、画用紙、模造紙など、子供の選択に任せるとよい。全員が同じ表現方法を採る必要はない。

コンビニではたらく人に、自分が見つけたコンビニの不思議を伝える。(1時間)

だれでも見られるように、探検記をホームページで公開する。
意見を伝えるために、コンビニ会社にE-mailを出す。
探検記を冊子にまとめ、近くのよく利用するコンビニに届ける。

 


E-mailを出す際には、礼儀を欠いた内容にならないよう、マナーについてあらかじめ指導しておくとよい。

この単元では、コンビニエンスストアの今日的な問題(環境、福祉、健康など)に対する取り組みを、子供がどれだけ自分から見つけられるかがポイントになります。  従って、教師側からその視点について調べるよう指導するのは、できるだけ慎みましょう。

コンビニを探検する場合、営業に支障をきたさないように、写 真撮影、インタビュー時のマナーなど子供たちへの事前指導に十分配慮するようにしてください。