教員のための情報教育FAQ

登録番号:C04-026  D1:教科における情報活用能力の育成

Q. 算数(高学年)で、情報活用能力育成に適した単元がありますか。

A. はい、小学校6年「資料の調べ方」は、読解力の育成にピッタリの単元です。

【小学校6年 資料の調べ方 (東京書籍 6年算数)】
  
  『資料の特ちょうをしらべよう』

 この単元では子どもたちが、与えられた数値を「数直線上に表す※1」「度数分布表※2」「ヒストグラム※3」で表すことができることが大切です。

算数科のねらいとしては・・・
 ・代表値としての平均や散らばり,度数分布について理解するとともに,目的に応じてそれらを用いて,統計的に考察したり表現したりすることができるようにする。

グラフや表を使って調べよう

発問 
○重い卵がよく産まれたといえるのは東小屋と西小屋どちらの小屋ですか

・いちばん重い卵で比べる
 東67g 西74g

・合計で比べる
 東920g 西754g

・いちばん軽い卵で比べる
 東48g 西45g

・重さの平均で比べる
 東57.5g 西58g

情報活用能力を意識すると

「数直線上に表す※1」「度数分布表※2」「ヒストグラム※3」を指導した上で



【12 資料の調べ方 (啓林館 6年算数)】の数値を使い学習を進める。

まず、このグラフから何を調べたいか子どもたちと考える。
その中に次の項目を入れるようにする。

発問1
 いろんな記録が出ているクラスはどのクラスかを知りたい人に対して、どのようなグラフで伝えたらいいでしょうか。

発問2
 30m以上の記録が多く出ているクラスを知りたい人にはどのようなグラフで伝えたらいいでしょうか。

発問3
 クラスの記録と人数を比較したい人に対してどのようなグラフで伝えたらいいでしょうか。


 まず、教科書を変えることで違う視点の資料を得ることが出来る。
次に、伝える相手を限定することで、情報活用能力の「自分の考えを表現・発信」するという観点が意識できる。また、同時に目的に応じた分類整理も行うことができる。
 ペアグループを使い、本当に伝わるかどうかを確かめるのも一つの方法である。

理解度CHECK!

次のうち、情報活用能力を意識した授業を構成するにあたって気をつけなければいけないことは何でしょう。すべてチェックしなさい。


表からグラフを作る際の作業のやり方を、前の画面と同じようにするようにするよう指示する。
表からグラフを作成するにあたり、相手にどのようなグラフで伝えると、伝えたいことや変化がわかりやすくなるかを意識させる。
数直線上に表す方法や度数分布表、ヒストグラムなどの特徴を理解することだけでなく、どのようなグラフが伝えたい内容を表記できるか試行錯誤しながら理解出来る。

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根拠となる資料

2 第6学年の内容
〔データの活用〕
D(1) データの考察イ思考力,判断力,表現力等
(ア) 目的に応じてデータを集めて分類整理し,データの特徴や傾向に着目し,
代表値などを用いて問題の結論について判断するとともに,その妥当性に
ついて批判的に考察すること。
目的に応じてデータを集めて分類整理すること。

新学習指導要領 算数編 P305