教育の情報化を推進していく人材が必要とされています
教育の情報化や情報教育の推進には、専門的な知識と豊富な経験をもった人材が必要です。見通しのないシステム化や機器の導入は、投資に見合うだけの成果を出せず、期待が裏切られることになるからです。教育情報化コーディネータ(ITCE)検定試験は、学校や高等教育機関など教育の情報化をコーディネートできる人材を認定する制度です。情報化やICTを使った学習機会が進む現在、教育情報化コーディネータ(ITCE)認定者への期待と活躍の場がますます広がっています。
検定のレベルと認定
教育情報化コーディネータには、1級、2級、準2級、3級のレベルが規定されていて、平成13年度より、毎年2級と3級の検定試験を実施しています。平成22年度からは1級の認定が開始され、現在5名の1級認定者がでています。3級検定の合格者には2級試験の受験資格が与えられ、2級1次および2次試験を経て2級資格が認定されます(2級1次のみの合格者は準2級と認定)。2級合格者は現在全国で200名強ですが、それだけにその資格と能力は社会的に信頼され、合格者は教育の情報化のさまざまな分野で活躍しています。3級は、2級への登竜門として、あるいは企業における研修の一つとして一般企業からも多くの方々が受験されています。
平成25年からは、教育現場で実務的な役割を果たすICT支援員の能力認定試験も実施しています。
◆ 3級(入門レベル)
この分野で必要とされる基本的な概念、専門用語や専門知識が理解できる。
- 教育情報化コーディネータの役割や仕事の範囲がわかる。
- 教育の情報化の意義やその方法の基礎となる、理論・制度などがわかる。
- コンピュータのハードウェアとソフトウェアの名称と教育における役割がわかる。
- ネットワークの構築に関する基礎的な知識・技術がわかる。
◆ 2級(専門家レベル)
習得した知識や技能および経験を生かして、市町村単位での数年単位の情報化を、実際にコーディネータとして設計・助言できる。
- 3年間程度の学校の情報化推進計画を設計・提案することができる。
- 教育システムやカリキュラム開発・運用の方法がわかる。
- SE、教員らとコミュニケーションをとりながら問題解決をする方法がわかる。
- 教育の情報化に伴う制度的、法律的問題が理解でき、対処法がわかる。
準2級 : 2002年度から設定されたもので、2級の専門家を補佐し、市町村単位での数年単位の情報化を、実際にコーディネータとして設計・助言できる。
◆ 1級(指導者レベル)
教育情報化コーディネータとしての豊富な経験をもち、国や都道府県レベルの長期的な計画を 設計・助言できる。教育情報化コーディネータの指導者として活躍していける。
- 都道府県レベルの長期的な教育情報化推進計画を設計・提案・運用支援できる。
- コンピュータのハードウェアとソフトウェアの教育利用に関する的確なアドバイスができ、SE、教員らとコミュニケーションをとりながら問題解決できる。
- 教育を目的としたネットワークシステムの構築に関して、技術的な問題解決ができる。
- 教育の情報化に伴う制度的・法律的問題が理解でき、対応ができる。
これらを実現していくために、教育情報化コーディネータには、教育現場における教育の情報化の現状や近未来の課題など、時事的な問題を理解し、解決策を検討していく恒常的態度が、強く求められている。
検定試験の関連 ( ICT支援員、ITCE3級、準2級、2級 )
