ITCE 教育情報化コーディネータ検定試験

 

2級1次 過去問題(10年間)

※本Webページは「教育情報化コーディネータ検定試験研究会」のメンバーによって作成されたものです。
「答えと正答率を見る」ボタンの内容は、参考資料としての例であるとお考えください。 時代の変化により、正解が変わるものもありますし、価値判断を問うている問題については、正解はなく選択肢に重みをつけて採点されている場合があるようです。
なお、配点については公開されておりませんが、正答率は、認定委員会に示された得点率(選択肢に重みをつけて採点されている問題の場合を配慮して、正答率ではなく得点率と呼んでいる)を記載しています。

【問題 2019-C01】(制限時間 180秒)    

 学校でも活用可能なコンテンツが揃ってきた4Kあるいは8K放送に関する説明で【正しいと思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.すでにBS放送を受信している場合,従来のフルハイビジョンテレビに4Kチューナーを接続すれば,4K放送の内容は視聴できる。
2.ケーブルテレビ経由で視聴している学校なら,各教室のテレビを4K対応テレビにするだけで,4Kのすべての放送をそのままの画質で受信できる。
3.4K対応のレコーダーと4K対応テレビをHDMIケーブルで接続する場合,ハイスピードHDMIケーブルでないと信号伝送は保証されない。
4.8K放送あるいはWOWOWなどの有料の4K放送を受信する必要がない場合,よほど古いものでなければ,既存のパラボラや分配器などの設備を流用できる。
5.8K放送の受信に使われるセキュリティは,従来のデジタル放送で使われたB-CASカードではなく,ACASと呼ばれるチップとなり本体に内蔵された。

 


【問題 2019-C02】(制限時間 180秒)    

 以下は,遠隔教育の推進に向けた施策方針に関わる文である。下記の説明が,正しくなるように【適切な用語】を,選択肢の中から選びなさい。

 小・中学校段階の不登校児童生徒が学校外()においてICT 等を活用した学習活動を行う場合, 一定の要件を満たせば,は指導要録上出席扱いとすること,及びその学習成果を評価に反映することができる。
 一定の要件とは,例えば,保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること,が適切に行われること,が学習活動の状況等について十分に把握することなどを指す。
 


【問題 2019-C03】(制限時間 180秒)    

 急に外部のサーバA(クラウドサービス)に接続することができなくなった。ネットワーク障害の原因箇所を切り分けるために,ping コマンドで確認することにした。その順番が,正しくなるように【適切な用語】を,選択肢の中から選びなさい。

・最初はに対して pingコマンドを使う。
・次にに対して pingコマンドを使う。
・続いてに対して pingコマンドを使う。
・最後にに対して pingコマンドを使う。
 


【問題 2019-C04】(制限時間 300秒)    

 
 表計算ソフトで,40人の生徒に対し,バス(48人乗り)の座席表を作ろうとしている。
 黄色のセルに出席番号を入力すると,水色のセルの名簿を元に,座席表に氏名が表示されるようにしたい。
 赤色のセル(B2)に関数を入力し,残りの座席表のセルに複写したところ,図のように表示された。
 以下の説明が,正しくなるように【適切な語句】を,選択肢の中から選びなさい。


  1. セルB2に記入した式は,「=VLOOKUP(,,2,)」である。
  2. 座席表で「0」と表示されているのは,であることが考えられる。
  3. 座席表で「#N/A」と表示されるのは,であるためである。
  4. 「#N/A」の表示対策として,別の関数を追加し「=( <セルB2の元の関数式>,””)」とするとよい。


 


【問題 2019-C05】(制限時間 180秒)    

 災害や電力供給機器の故障等による停電事故からデータ紛失を防止するため,情報通信機器は無停電電源装置(UPS)を使用することが多い。
 下記の説明が,正しくなるように【適切な用語】を,選択肢の中から選びなさい。

・(A)方式は,通常は交流入力をそのまま出力しつつバッテリーに充電し,小型・軽量という特徴がある。この方式には出力波形が異なる製品があり,PCやサーバには,安定性が要求されることから,出力の製品が望ましい。
方式は,基本構造が(A)方式と同じだが電圧安定化機能が付加されている。
方式は,電源からのノイズ除去,電圧値を調整する回路を経由して給電し,同時にバッテリーにも充電しているため,バックアップ運転に切り替わる際の瞬断がない。ただし高価である。
 


【問題 2019-C06】(制限時間 180秒)    

 Windows7のサポート終了が間近に迫り,Windows10へのアップグレードを行うことになった。
 以下のWindows10に関する説明のうち,【正しいと思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.Windows10ではドメインアカウントやMicrosoftアカウントでのログインが必須のため,Windows7のようなローカルアカウントでのログインはできない。
2.Windows10では基本的なウイルス対策に関しては標準搭載されている。
3.Windows10へのアップグレードは,ネット上からMedia Creation Toolを使ってオンラインで行う方法のみで,DVDからインストールすることはできなくなった。
4.ハードウェアの要件を満たしていても,Windows7 32bit版からWindows10 64bit版へのアップグレードは行えず,新規インストールのみとなる。
5.Windows10は64bit版のアップグレードの場合,ハードディスクの空き容量をほぼ必要としない。

 


【問題 2019-C07】(制限時間 180秒)    

 USBポートが2つあるA社,B社のノートPCをUSBの機能で比較した。説明が【正しいと思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。

A社PC
 ポート1 USB 3.1 (Gen2) Type-C×1 (USB Power Delivery,DisplayPort Alt Mode)
 ポート2 USB 3.1 (Gen2) Type-C×1 (USB Power Delivery,Thunderbolt 3 Alt Mode)
B社PC
 ポート1 USB 3.1 (Gen1) Type-C×1 (USB Power Delivery)
 ポート2 USB 3.0 Type-C×1 (USB Power Delivery 3.0,ACアダプタ接続兼用)
1.アダプタを用いて外部ディスプレイに接続可能と判断できるのはA社PCポート1だけである。
2.接続された外部機器に電力供給が可能なのはB社PCポート2だけである。
3.A社PC・B社PCのすべてのポートで転送速度は5Gbpsに対応している。
4.A社PCのポート2は,Apple社の周辺装置を接続するため,端子が専用の形状となっている。
5.A社PCのポート1は,端子がDisplayPortで規定された専用の形状となっている。

 


【問題 2019-C08】(制限時間 180秒)    

 
 プロジェクター2機種の仕様の比較表を見て,以下の説明のうち【比較表の情報だけで正しいと判断できるもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.スクリーンに表示される画面の解像度は,機種Bの方が高い。
2.機種Bは4Kの解像度でスクリーンに画像が表示される。
3.MHL規格に対応した端子を持つスマートフォンの映像の表示は,機種Bでなければできない。
4.LANケーブルを直接接続して映像を表示できるのは,機種Aである。
5.機種Aは,明るさを調整できる機能がないと,普通教室では明るすぎる。

 


【問題 2019-C09】(制限時間 210秒)    

 教育系サービスのうち,(M)Microsoft 365 Education,(G)G Suite for Education の学習利用に関する注意点ついて述べたものの中で【正しいもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.(M)は学生は無償で利用できるが、教職員が利用する場合は有償のライセンス契約をしなければならない。
2.(G)はChromebookの一元管理(機能やURL制限など)を遠隔から行う場合は,アカウントあたりではなく端末当たりに有償のライセンス契約が必要となる。
3.(M)のOfficeオンラインは無料だがChromebookからは使えない。
4.(G)はアカウント管理の最低年齢が13歳からなので小学生は使えない。
5.(M)(G)のいずれに限らず,ChromeOSの場合,端末機種ごとに自動更新の有効期限が決定しており,期限を超えると端末機種が技術サポートの対象外となる。

 


【問題 2019-C10】(制限時間 180秒)    

 2019年2月から主要なDNSサーバソフトウェアの挙動が変わった。これに関連する以下の文章が,正しくなるように【適切な用語】を,選択肢の中から選びなさい。

DNSサーバソフトには,EDNS(Extension Mechanisms for DNS)と呼ばれる拡張機能の仕様があり,512バイトよりも大きなメッセージサイズを,通信にかかる負荷の小さいUDPで扱えるように拡張したり,DNS問い合わせに機能を追加できたりする。

これまで,いくつかのオープンソースのDNSでは,EDNSの動作に不具合があるようなサーバ等に対してもができるように,の機能が実装されていた。しかし,実装が複雑になりDNSの安定運用にも支障をきたすため,2019年2月1日以降から,この機能が削除されることになった。
ISC(Internet Systems Consortium)による有名なDNSのも該当する。

機能削除の予定日である2019年2月1日は ” day ”と名付けられ,DNSサーバ運用者やDNSソフトウェア開発者などに対して世界中で注意が呼びかけられた。DNSサーバやネットワーク機器の動作確認をしておくことが推奨される。
 


【問題 2019-C11】(制限時間 180秒)    

 中学校学習指導要領(平成29年度告示)解説では,期待される学習活動,ICT機器等の利活用などが教科別に示されている。
 以下の文章において,【適切と思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.数学:やや大きな数や小数が含まれている面積や体積を求める等の数値計算において,その問題の計算をするために時間を多く費やすよりも,機器を活用し,考えたり説明したりする時間を確保することが望まれる。
2.美術:映像メディア,漫画やイラストレーションなど,多様な表現方法を学習する機会を取り入れるなどして,生徒が自分の意図に合う独創的な表現方法を工夫して表現活動が行えるようにする。
3.音楽:自分でつくった作品を自分で演奏して発表することや記譜することに苦手意識をもつ生徒の場合,演奏や記譜に関する部分をコンピュータや教育機器に任せることによって,音楽をつくる学習に主体的に取り組むことができるようにする。
4.外国語:多様な文型や正確な表現を使えるようにするため,自動翻訳システムを積極的に活用して,生徒が主体的に英語に取り組むことができるようにする。

 


【問題 2019-C12】(制限時間 180秒)    

 平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針が策定,令和元年度に改定され,教育のICT化における国庫補助や地方財政措置がとられている。以下の中から,義務教育諸学校(小学校・中学校段階に相当)の全てで【財政措置の対象となっているもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.統合型校務支援システムサーバとセキュリティソフト
2.既設校内LAN工事と保健室までの有線LAN
3.制御用プログラミング教材(ロボット等)と言語
4.学習者用サーバと学習者用コンピュータ端末予備機
5.テレビ会議・遠隔授業用のカメラ・マイクとアプリケーション
6.3Dプリンターとアプリケーション

 


【問題 2019-C13】(制限時間 180秒)    

 新しい学習指導要領では,教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図るための「カリキュラム・マネジメント」についての記述がある。
 次の文章のうち,カリキュラム・マネジメントにおいて【求められていると思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1.教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等について,教科等横断的な視点で組み立てていく。
2.教育課程の実施状況を評価するにあたっては,学習到達度を測る全国学力調査を指標にする。
3.教育課程の実施において,人的又は物的な体制を確保する。
4.実施にあたっては,学習指導要領にマネジメントの手順(ステップ)が記載されており,順守する。
5.各学校においては,校長の方針の下に,教職員が連携をしながら,行う。

 


【問題 2019-C14】(制限時間 150秒)    

 セキュリティを強化するために,近年,様々な認証技術や方法が取られている。以下の説明が,正しくなるように【適切な用語】を,選択肢の中から選びなさい。

・認証は,1)パスワード,秘密の質問などその人だけが知っていることで確認する方法,2)IDカード,身分証などその人だけが持っている物で確認する方法,3)顔,指紋,虹彩など,その人自身を表して変えられない物で確認する方法,など3つに整理できる。Windows10のログオン認証で使われるWindows Helloは,このうちの認証である。

・最近普及してきているパソコンの認証に使うPIN(Personal Identification Number)コードは暗証番号で,認証が行われる。すなわちPINコード方式は,簡単なようであるが認証といえる。

・フィッシングを防ぐために,サイトへのログイン認証や決済時には,あらかじめ登録したする方法が採られるようになってきた。
 


【問題 2019-C15】(制限時間 180秒)    

 インターネットでのトラブル事例で【最も関連すると思う法律】を,選択肢の中から選びなさい。

・18歳の女子学生の裸の写真を本人から送られた男性が,インターネットの掲示板上に掲載し,不特定多数が閲覧できるようにした。→
・小学生がインターネット上の掲示板で誹謗中傷された。→
・中学生がSNSで援助交際を希望する書き込みを行った。→
・高校生が保護者に断りなくフィルタリングを解除し過激派の拷問画像を閲覧した。→

なお,各法律の正式名称は以下の通りである。(五十音順)

 A 学校教育情報化法:学校教育の情報化の推進に関する法律
 B 青少年インターネット利用環境整備法:青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律
 C 出会い系サイト規制法:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律
 D 不正アクセス禁止法:不正アクセス行為の禁止等に関する法律
 E プロバイダー責任制限法:特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
 F 迷惑メール防止法:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
 G リベンジポルノ防止法:私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律
 


【問題 2019-C16】(制限時間 180秒)    

 以下の英文は,2018年11月に開催されたIGF における「パリ・コール」と呼ばれる呼び掛け文書の一部である。IGFは,“Internet Governance Forum”の略称でインターネットガバナンスについて話し合う, 国連管轄のフォーラムである。
 英文を読んで【合致すると思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。

- Prevent and recover from malicious cyber activities that threaten or cause significant, indiscriminate or systemic harm to individuals and critical infrastructure;
- Develop ways to prevent the proliferation of malicious ICT tools and practices intended to cause harm;
- Strengthen our capacity to prevent malign interference by foreign actors aimed at undermining electoral processes through malicious cyber activities;
- Strengthen the security of digital processes, products and services, throughout their lifecycle and supply chain;
(出展:サイバー空間の信頼性と安全性のためのパリ・コール(英文))
1. 個人および重要なインフラに対して,重大な,無差別,または体系的な危害を及ぼすか,または引き起こす悪意のあるサイバー活動を、防止・回復する。
2. 悪意のあるICTツールや害をもたらすことを意図した実践の拡散を防ぐ方法を開発する。
3. 悪意あるサイバー活動を通じて行われる、部外者による、選挙の過程を妨害することを目的とした悪意ある妨害干渉工作 を防ぐ能力を強化する。
4. ライフサイクルとサプライチェーンを通して,製品,サービスに SDP を使用してセキュリティを強化する。
5. 個人および重要な生活インフラに対して,悪意のあるサイバー活動を目的としたICTツールを開発した組織には,即刻,禁止勧告を行う。

 


【問題 2019-C17】(制限時間 180秒)    

 以下の通信プロトコルに関する問題を読んで,【正しいと思うもの】をすべて選び,チェックしなさい。
1. UDPはインターネットでも利用される通信プロトコルの一つで,相手との接続確立を行わずにデータを送信する「コネクションレス型」と呼ばれる方式を採用している。
2. Webサイトの閲覧やメールの送受信などで使用されるTCPでは,相手との接続を事前に確立し,通信中の状態を確認するといった処理を行う。
3. UDPは,到達確認や再送処理などを行わないプロトコルである。TCPは,UDPに比べ通信の信頼性が高くなるが,通信コスト(負荷)も高くなる特徴がある。
4. DNSでは,TCPとUDP双方の通信プロトコルを使用することはできず,TCPのみで通信を行っている。

 


【問題 2019-C18】(制限時間 180秒)    

 文部科学省より平成29年10月に公開された教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインには,情報セキュリティの考え方が掲載されている。掲載されている文意と照らして【正しいと思うもの】を,選択肢の中から選びなさい。

 各教育委員会・学校においては対策基準を参考にしつつ,学校におけるの策定との見直しを行うことが期待される。
 特に学校においては,学習活動等でインターネットの活用が行われていることから,IPA情報セキュリティ10大脅威組織編(2019)でもトップのへの対応を行うことが挙げられている。
 なお,教職員の情報セキュリティに関する意識の醸成を図ること,ことも挙げられている。
 


【問題 2019-C19】(制限時間 180秒)    

 2018年度に文部科学省によって教育の情報化に関する実態調査が行われた。以下の文章で【正しいもの】を,選択肢の中から選びなさい。

 普通教室の無線LAN整備率は前年に比べて
 普通教室の大型提示装置整備率は
 教員のICT活用指導力の大項目の中で,削除され別の項目に統合されたのは能力。
 教員のICT活用指導力の大項目の中で能力は,調査の内容が見直された結果,前年に比べて達成者の割合が下がった。
 


【問題 2019-C20】(制限時間 180秒)    

 情報モラル研修で参照される統計情報の一つに,内閣府が毎年調査している「青少年のインターネット利用環境実態調査」がある。平成30年度の調査結果と合致するよう【適切な文言】を,選択肢の中から選びなさい。

・青少年がインターネットを利用するための機器の中で,スマホは 約65% を占め,ノートパソコンは約である。
・青少年全体でのインターネットの利用内容は,過去3年間「」がトップである。
・低年齢層の子どものインターネット利用率は,4歳でを超える。
・低年齢層の子どものインターネット利用率が急増するのはの間である。
・保護者のが,いずれかの方法で子どものネット利用を管理している と回答した。